東京で!翁達磨の蕎麦。

一度は食べてみたい、ってものがいくつかあるけれど、その中でも上位にくるのが高橋邦弘さんが打つ蕎麦。でも、高橋さんが北広島に移られてからはいっそう、その夢が叶いにくくなったなあと残念に思っていたのでした。ところが。いま、高橋さんが吉祥寺に! 百貨店のイベントに招かれ出店されているのですが、でかした、東急。オット氏と2人、前の晩からそわそわして、開店してすぐの時間に行ってみました。達磨さんのようなご本人がホントに打ってる、切ってる! 動きに無駄がなくてホントに美しかった。そして、蕎麦。メニューは「もりそば」と「もりそば+日本酒」で、いつもなら迷わず後者にするところ、ぐっとこらえて「もりそば」にしました。いくらなんでもお昼前でしたから。さて。蕎麦はやや青みがかっていて、つややか。水切りの加減は絶妙。普通、蕎麦がくると「早くしないとのびちゃう、乾いちゃう」とあわてて食べるけれど、そんな必要もないほど堂々としたたたずまい(もちろん、すぐにいただいたくのが基本だとは思うけれど)。まずはそのまま口に入れると、しっかりと蕎麦の香りと甘みが感じられて、旨い。つゆは、私にとっては軽めで物足りない…と思いきや、たぐった蕎麦のほんの先をつゆにツッとつけてからすすると、なんとなんと、蕎麦の味がいっそう深く感じられてびっくり! あらためて、蕎麦っておいしいなあと思ったのだけれど、これってすごいことだと思う。食べ物の味について、いちいち難しいことは言わんでもよし、旨いかそうでないかだ、ていうか好きか嫌いかだと考えている私は(そのわりに、いちいちうるさいけど)、食べた後「ああ、しあわせ」と感じられたモノがおいしいモノだと思っている。そしてさらに、素材そのもののおいしさに気づかせてくれる料理。なかなかないんだな、これが。でも、この蕎麦を食べたら、また蕎麦行脚を始めたくなってしまった。吉祥寺におられるのは4/14(水)まで。週末を避けてもあと2回は行けそう。むふふ。