麻婆豆腐には白いごはん


野菜室のチンゲン菜、さてどうしよう。チンゲン菜で、葉がしょろしょろしていて、味もそれほどない、というのが私の中のイメージ。でも食べないとなで、砂糖ざやといっしょにごま油を少し加えたお湯でゆがいて、だし醤油をかけ、ちりめん山椒をトッピング。食べてみると、あら、しっかり甘みがあっておいしい。大地から届いたものだけど、産地はどこだったかな。これなら、もうちょっと食べたいぞ。
 献立のうち副菜が先に決まり、じゃあメインは何にするかと考えていると、頭のはしっこのほうでざわざわと「麻婆豆腐、麻婆豆腐…」という声が。オット氏に「今夜は麻婆豆腐にしようと思うんだけど」と言うと、「ちょうど、食べたいと思ってた!」。おお、あれは心の声だったか。辛くしてねのリクエストにこたえて、花山椒もこしょうも一味唐辛子もラー油も、いつもの1・5倍量を投入。おかげで体がじんわりと温まり、気がつけば鼻の頭に汗。風邪もしばらくは寄ってこないでしょう。ほかには、じゃがいもとにんじんの酢のもの。「たれ」(あん、汁などなども含む)をこよなく愛するわれわれは、麻婆豆腐のあんをあえて少し残しておき、それを白いごはんにかけてシメのメシ。うまいっ!
 お酒は、さっぽろ黒ラベルと、石川「遊穂 しろ」。このお酒、クセはないのに、中華にもホントに合うから不思議。あれ、オット氏のつぶやきを読むと、この夜おもに飲んだのはコノスルの赤らしい…。たしかに麻婆豆腐にミディアムの赤ワインは合うのであった。(16夜)